緑のクレパス|詠めなかった季節に思いを馳せて
こういう事態に、新聞俳句は例年にない影がある。コロナが詠み込まれた俳句も多く、もしや季語になってしまうのではないかと危惧したほどだ。
緊急事態宣言解除の報を聞いて、ようやく春になった心持である。けれども、カレンダーを見れば5月。年初来の問題が、夏になってようやく一区切り。
週末には花柄のマスクをつけて、野原に出よう。ツイートに
クレパスの緑買ひ足す五月かな
という空界氏の俳句を見て、その思いを強くしている。
それにしても、多くの花々を詠めずして過ぎ去った季節。今、山野には何があるのだろうか。(泰)